富谷の杜乃橋/日吉台に住む方にはおなじみの道沿いにある、大和町小野の桜並木を紹介します。
この道は、宮城県立図書館や、仙台泉アウトレット、仙台方面に行くときに使う、大衡仙台線264号線です。通勤道で使われている方もいるのではないでしょうか。
ここの、宮城県大和町小野(たいわちょう おの)のエリアに1.2キロに渡る桜並木がああります。
↓地図でいうとここ
普段この道を通らない富谷市民の方にも、
知ってほしくてこの記事を書きます。
この桜並木が満開の時に訪れると、おじいさんに出会いました。
※お家の庭先から歩いてくるところが見えたのでご近所の方かな?と話しかけてみました。
ロマングスグレー髪、私服でもシルバーのスラックスを着こなし、セカンドバックのように一眼レフを小脇に抱えているおじいさんでした。
桜…とっても素敵ですね
おじいさん「そうでしょ〜今が見頃でね、先週は1番上の桜の列が満開だったんだよ〜」
と、どこか自分のことのように嬉しそうに教えてくれます。
?…あの…もしかして、おとうさんがこの桜…植えた方…なんてことあります?
おじいさん「そうですよ…21年前にね私1人じゃなくてこの地区の有志で植えました…昔はココらに何もなくて全部が山だったから」
そういうと、長さ1.2kmに渡る桜並木を植えた時の話を教えてくださりました(面積は6万㎡になるそう)
大和町にパルタウン大富(ぱるたうん・たいとみ)という新興住宅地ができる。でもここには山しかない。新しく住む人々にもなにか喜んでもらえる…ふるさとになる場所を誇ってもらえる所を作れないか…
いうことで、小野の有志の方々が集まって話し合ったそうです。
「綺麗だし、桜がいいな」「白よりもピンクの桜が好きだ」※小野の人は山桜を日常的に見ていたのでソメイヨシノより山桜の方が馴染み深かった
「ソメイヨシノは、どんなに手入れをしても寿命は100年ほどだ…だが山桜なら1000年以上生きることもできる」
「高知県の桜、仙台屋が紅色で見事な山桜だから挿し木で育てよう」
「開花している1週間だけじゃなく…もっと長い期間桜を楽しめるといいよな」
たくさんの意見を出し合い、試行錯誤してやっと植樹した。
1番上の段には山桜系の「仙台屋」にした。
〜仙台屋(センダイヤ)Prunus jamasakura ‘Sendaiya’花は中輪、一重咲きで紅色。開花期は4月上中旬。花色が紅色で美しい山桜系の桜で、高知市内の仙台屋という店の庭にあったことから植物学者の牧野富太郎により、この名がつけられたといわれています。
〈引用元:Weblio辞書 https://www.weblio.jp/content/仙台屋
2段目にも山桜系の「陽光」
〜陽光(ヨウコウ)/ Cerasus ‘Yoko’
天城吉野(アマギヨシノ)に台湾緋桜(タイワンヒザクラ)を交配して、作られた栽培品種。ソメイヨシノより少し先に咲き、花の色が濃く、大きい目の花です。つぼみは濃い赤紫ですが開花すると鮮やかなピンク色に。
〈引用元:私的花写真図鑑桜 https://jahlove.jp/sakura/1.html〉
3段目以降にソメイヨシノ
4月上旬にソメイヨシノが咲き、ソメイヨシノの花びらが舞う頃、鮮やかな仙台屋が咲く。
そして仙台屋の花びらが舞う頃に、陽光が咲くから長い期間桜を楽しめる…とおじいさんは教えてくれます。
おじいさんたちは現在までに10種類、677本の桜を植えました!
ですが目標はまだ高く、
いずれ「777本にしたい」そうです
(大和にある山、七ツ森の7に合わせたいそうです!)
植樹して21年目
おじいさんの今日の目的は
「携わってくれたみなさんへのお礼の手紙に添える写真を撮ること」
この手紙は毎年皆さんへ送っているそうです。
それはまるで、年賀状に愛しい我が子の写真を添える親のようだな…と、
彼が愛しそうに桜のお話をする度に、
心がぽかぽかと暖かくなってきました。
(穏やかでとても親切なおじいさんで、この後もぼくのカメラに気づいて「モニター動かせるなら、ここにしゃがんでタンポポ越しに撮っても綺麗だよ」と、写真の構図まで教えてくれました)
おじいさん!ありがとみや〜
21年前に、小野の住民達の手で作った桜並木。
今も年間200名の方々が、桜の手入れをしています。
この素晴らしい桜が…おじいさんの代、私たちの代、私たちの子どもの代……1000年後の未来まで鮮やかに咲き続け、受け継がれることを願って、ぼくもこの桜並木のことを未来へ伝えたいと思います!
※富谷市(杜乃橋)から、車で2分の大和町(小野)のおはなし